「屋上のとんがり帽子」 月刊たくさんのふしぎ 2002年9月号

ニューヨークの「給水塔」のお話、写真絵本の傑作。ニューヨークの街のビル屋上には、「円錐形の屋根」の給水タンクが備え付けられている。それらは、みな木製なのだ。ペンキもニスも塗らない杉の白木。ニューヨークは、夏は気温が40度近く上がるし、冬は-20度まで下がる、木を使うと夏は水を冷やし、冬は凍らせずに保つ、しかも丈夫で長持ちする。そして、木のタンクは、水が痛まずおいしく飲めるのだ。100年前のビルにも、最新のビルにも同じ形の木のタンクが設置されている。いくらテクノロジーが進化しても、自然の力には敵わないのだ。そして、このタンクがある街の風景、なかなか良いのだ。