「フランス料理を私と」 伊丹十三   

本書は、伊丹十三が辻調理師学校の先生にフランス料理を習い、その過程を事細かくレポートするものである。料理の過程を会話形式で伝え、カラー写真をふんだんに使う贅沢な作りの本なのです。そして、メニュー毎に異なるゲストを迎え、出来た料理を食しながら文化論を講ずる。ゲストも豪華、まずフランス料理を玉村豊男と語り、岸田秀と育児論、西江雅之言語学日高敏隆と進化論、蓮見重彦小津安二郎を語るなど、テーマ別に12の対談が載っている。伊丹十三のアイデアとセンスの冴えた1冊。